怒涛の一ヶ月。

あ〜やっと部屋片付いたわ

5月に入局して少し慣れてきた今月は、怒涛のような一ヶ月でありました。おりしも公私共にイベントやらド重症の入院やら何やらが重なり、週末引き篭もりの私にはかなりキツかった…。でも充実した一ヶ月でした〜。ちょこちょこ下書きした日記はあったのに、アップする暇すらないくらい。これは、ウェブジャンキーには異例の事態。かなり思い出深い6月。備忘録として簡単に書いてみると…


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第1週。DIHS(重症薬疹の特殊型)の患者さんの、HHV6の再活性化による再燃で6月が始まる。病棟は荒れ気味、IVIGで何とか状態落ち着いたのを見届け、6月3日は九州の友人の結婚式のため、土曜の午前中病棟処置をものすごい勢いで片付けて、スターフライヤーで一路小倉へ。そのまま披露宴に参加し、4日にとんぼ返り。


第2週。週末10日には、懇話会での初の症例発表があるため、病棟の仕事終わっても医局で連日スライド作りや文献漁り。無事発表を終えたら、翌11日はせっかくの日曜日だというのに、次の週の新入局員歓迎会で披露する芸の準備で、同期3人と新宿へ。ドンキやハンズを回って、必要物品をゲット。疲れる。


第3週。さすがに体力的にしんどいと思いながら、月曜は当直。オーストラリア戦がもうすぐ始まるとかで周りは賑やかな中、神経内科の同期からのキラーパス「皮膚科で宜しく!(≒ぼくたちサッカー見るので)」入院が一人。皮膚科は一人当直なので、誰もいない病棟で寂しく指示出し。一通り終えて、医局でオーストラリア戦の最後の所だけ見て、精神的にもなんだか撃沈。ああ。水曜日には定期の大学症例検討会のプレゼン。
木曜は仕事が早く終わったので芸の準備をしていた所、な、なんと100万人に1例のTEN型薬疹が夜に救急搬送、うちの班で診ることに。夜中に緊急バイオプシー、病理迅速診断で表皮壊死を確認し、IVIGとステロイドミニパルス開始。迅速組織診は医局スタッフで染色・固定するのでえらく時間がかかる。当然、真夜中過ぎまで。
翌日の金曜日は、結局前日出来なかった芸の準備。同期が当直していたのだけど、なんと「マダニ咬傷」が夜にやってきた!!実は、マダニにさされた場合、異物肉芽腫が出来てしまうので、喰われて24時間以上たってしまった例では皮膚切開して除去が必要。たまたま同期3人で一緒にいたので、夜中の緊急摘除術に付き合う。
そして迎えた17日の新入局員歓迎会歓迎会なのに、なぜかフレッシュが芸をする事に激しく疑問を抱きつつ、今流行の某コスプレ(そのうち日記に書きます)をして、教授をはじめオジサマ方大受け。医局長にも、「今までで最高の芸だった」とのお褒めの言葉を賜り、とりあえず同期3人で胸をなでおろす。
日曜日はやっと一息…つけません、私は当直でした。日曜当直は、普通の外来のように患者が来ます。日中は入院患者さんの処置・診察以外に、外来でチャドクガ皮膚炎、じんましん、接触皮膚炎に熱傷と、一人で黙々と十数人こなします。夜は比較的静かですが、明け方3時にプシコの患者さんからのコールで起こされる。


第4週。今週を乗り切れば、とりあえずひと段落…ですが、火曜日にいよいよ初外勤。メジャーよりちょっと遅めですが、一人外来なのでそれなりに緊張。でも、自分の責任で大好きな外来に携われるのはすごく楽しい!!帰りには某ターミナル駅のカフェ・マウカメドウズでランチ。同期と研修医ちゃんにお土産でチーズケーキを買って帰る。その日の夜は、今の病棟班が今月でおしまいになるので、班員(M班長、S先生、私、研修医ちゃんの4人)とで病棟班飲み。久々にワンピースでお洒落して、銀座の和食、六雁(むつかり)へ。今の班はとっても楽しい面子で、お酒に弱い私も最後まで眠らず。続いて翌水曜日も実家の医院の食事会で銀座の結兎(ゆいと)へ。木曜日はフォーシーズンズで皮膚科フォーラムの勉強会。褥瘡治療は今までしっかり勉強していなかったので、メモにも力が入る。明日の外来から、さっそく取り入れてみよう。
そして金曜日。まず一つ目のイベント(?)は術者デビュー脂肪腫なのでそれほど大したものではない…と思いきや、意外と周囲との癒着が多く、下床は筋膜まで達していた。最近オペ室オペが多いのだけど、タンゲの使い方も慣れてきた。やっぱりオペは外来でやるよりオペ室でやる方が楽しい。
そして二つ目のイベント。今週で、この2ヶ月回ってきていた研修医ちゃんがローテ終了。ちょうど私たちも同時期に働き始めたので、なんとなく同期のような感覚。しかも、すごく勉強熱心で優秀で楽しい子だったので、名残惜しさもひとしお。同期3人と研修医ちゃんの女子4人で、自由が丘の隠れ家的なフレンチ(貸切状態!)でピアノの生演奏を聴きながらディナーのお疲れ様会。やっぱり、仲良し女子との時間は楽しいね♥


そして昨日の土曜日。今日も当直ですよー。本当は、この日の当直はさすがにキツイと思って先輩に代わってもらっていたのだけど、前々日に突然、その先輩のお父様が心筋梗塞で入院されてしまったので、やっぱり当直に。この日はいきなり他病院から粘膜疹のある薬疹疑いが送られてくるという不隠な流れ。その患者さんは状態もよく薬疹ではなさそうなので一旦帰宅、月曜再診。その後医局に戻り、来週水曜日にある定期の臨床病理検討会準備のため、夕方まで黙々とスライド作りと文献漁り(皮膚科は多いんです)。先輩Dr.方がお帰りになったと思ったら、当直PHSが鳴り始める。勘弁してくださいよー。夜も、2時に蕁麻疹2件、3時にあまり常識的とは言えない電話相談で起こされる。大学病院をコンビニ扱いする人が時々いらして、今まで一週間も放置していたのに夜中に診てくれとか、そういう方がいて哀しくなります。蕁麻疹や熱傷は、辛いのはよく分かるのでどんな時間でも喜んで診るんですけどね。


で、ふらふらになりながら日曜の当直と一緒に病棟処置を終え、やっと愛する我が家に帰宅。ああ、恋しかったよマイホーム(借家だけど)。おうち大好きなのに、この一ヶ月はほとんど家にいた気がしないよ。
ほとんど掃除も出来なかったので、部屋は荒れ果ててひどい有様。お風呂に入ったら疲れが一気に出てしまいそうなので、ご飯もチョット我慢して、まず布団を干し、部屋の片付け、洗濯、リビングの掃除。片付け始めるとスイッチが入り、ずっと気になっていた洗面所も磨き、お風呂場の水垢も落とす。どうでもいいけど、カビキラーとか漂白剤が好き。ぬるぬるの水垢がスッキリ落ちてぴかぴかになった所で、ご飯を食べお風呂を入れる。さすがに今日は料理作る余裕はなくて、ケンタッキー。ふぅ、ひと段落。


ほぼ一ヶ月ぶりに、ベルガモットの香りを焚いてゆっくりとお風呂に入る。美的を読みながら、ピーリングとはちみつパック。ああ〜〜幸せ♡♡♡


こうやってみると、それなりに頑張ったなぁ、と自分をほめてみる。途中、PMSで精神的に相当参っていた時期もあるけど、DIHS(drug induced hypersensitivity sindrome)やTEN型薬疹という貴重な症例に恵まれ、本当に勉強になったし、その後の経過も良好。やっとフレッシュマンの仕事にも慣れてきて(一度研修医でローテしてても、やっぱり入局すると違うね)、自由に動けるようになってきた。


今日はやっと、ゆっくり充電できたので(半日だけど…)来週からまた頑張りますか。仕事が充実してるってのは、幸せな事なんだと思う日曜の午後なのでした。