エイプリルフール大作戦

いたずら大好きなので毎年この季節になると非常に悩むのだけど、今回は大成功。
先日、私より少し遅れて母がピアスをあけた。しかし短気な母は、ピアスホールが完成していないのに新しいピアスをとっかえひっかえ。しかも、あろうことかスタッドの先が尖っていて、本来は一度外したら着けちゃいけないはずのファーストピアスも使っているというではないか。
そこで、一家でよくお世話になっている代官山の某ジュエラーの方にお願いして、予算10万円くらいで普段使いに良いピアスを一つ、探してもらっておいた。本当は5月の母の日のプレゼントにしようと思っていたのだけど、こういう事情なので仕方ない。で、せっかくのエイプリルを利用してサプライズプレゼントを計画。母が先に自分で買ってしまわないようにジュエラーにお願いして、もし彼女が買い物に来たら「もう少ししたら、もっといいのが入りますから」と言ってもらうようにも手配。

さて当日は、わざと空の小さいギフトボックスを用意。土曜日の夜は家族4人でディナーを楽しむ事が多いのだけど、今回は銀座でちょっとしたお席を設けて、とりあえずシャンパンで乾杯。
「実はお母さんに謝らなきゃいけないことがあるんだけど…」
と、深刻な顔をしてみる。何事かと不安がる母。「実は、どうしても一ヶ月我慢できなくて…」と、十分じらせた所で「空の」ギフトボックスを手渡す。母の日おめでとう!と言ってプレゼントをあけさせる。なんにも入っていないギフトボックス。落胆する母、エイプリルフールだ!とはやし立てる父、ウケる弟。


家族全員が「な〜んだ」となったところで、「実はね、こっちがホンモノなのさ!」と言って、ダイヤのピアスを差し出す。真剣に驚く母、父、弟。この瞬間の、喜びと驚きの混じった表情が大好き!!がっかりするサプライズは嫌いだけど、「喜び」の混じったサプライズって、それが何倍にもなるような気がして。


いよいよこの春、私も研修医のお勤めが終わり、本格的に皮膚科医として仕事を始める事になる。この研修医時代のけじめとして、両親にはそれなりに価値のある、かつ普段使いながら上質なものをプレゼントしようと以前から決めていた。父の方は、昨年の父の日にサプライズをしてあるので(シチズンの当時最新モデルだったソーラー電波時計の一番いいやつ。)とりあえず自分としてもホッと一安心。